ア ドリア海沿岸航路で、ドゥブロブニクの一つヴェネチア側の町がコルチュラ島最大の町、コルチュラだ。町は元々島であったように見える小さな半島上にある港湾都市だ。中世のヴェネチア領時代に城壁と砦とで要塞化された現在の姿になった。
新市街との接点にある町の広場から、30段ほどの階段を上がって狭い城門をくぐり旧市街の内部に入る【写真】。すぐ左手はロッジァと思われる開放的な構造の建物になっており、そこに置かれた大きなサンマルコの獅子のレリーフが、かつてヴェネチアの町であったことを雄弁に物語る。
まっすぐに伸びるメインストリートは町を背骨のように貫いており、そこからちょうど魚の骨状に枝道が分かれている。碁盤の目になっていないのは、冷たい風が吹き抜けるのを防ぐためだといわれている。
旧市街の中心部には時計塔を兼ねた鐘楼があるカテドラル【写真】があるが、密集した市街地でその全貌を眺めるのは難しい。近くには、この町に住んでいたといわれている有名な探検家マルコポーロの家がある。今は朽ち果てて廃墟となっているが、入場料を支払うと中に入ることができ、上層階から町の眺めを楽しむことができる。
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