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海運で栄えたペリェシャッツ半島の町
Orebić
オレビッチ
(クロアチア)

リェシャッツ半島(Pelješac)は、クロアチア領の飛地であるドゥブロブニク地域から長さ約60km、幅数キロに細長く突き出た半島だ。その隔絶された地理的条件のため、豊かな自然に恵まれた美しいリゾート地としても知られている。
 オレビッチは半島先端に近い小さな港町で、コルチュラの対岸にあたる。アドリア海の海運が盛んだった18〜19世紀、オレビッチは有力な船長を数多く輩出した。その名残で村には立派な邸宅がいくつも見られる。


 村から数キロ奥、海上152メートルの岩の上にサンフランチェスコ修道院と、ゴスパ・オド・アンジェラ(Gospa od Anđela、天使の聖母)教会とが立っている【写真】。船乗りはその下を通過するときに汽笛を3回鳴らして挨拶し、教会は鐘の音で答礼するという習慣がある。おそらく航海が命がけだった時代に、安全を祈願して始まったのであろう。英国人作家シートン・ワトソンによれば、ここからの眺めは世界で最も美しいものの一つであるそうだ。