くの旅行者にとってダルマチアへの第一の入口はスプリット空港だろう。その僅か5キロほど西にこれほど見事な歴史を持つスポットがあるのは意外な感さえする。
城壁で囲まれた町への入口は本来、本土から橋を渡って入る北門、チオヴォ島から長いチオヴォ橋を渡ってはいる港側の新門の二箇所であった。今でもいずれかの橋を渡って町内に入ることになる。 |
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の立つ本土側の端の袂から運河のような細い水路を越える短い橋を渡ると北門があり、町の守護聖人イヴァン・オルスィーニの像が見下ろしている。町内の細い複雑な路地を抜けていくと城壁内で唯一のイヴァナ・パブラ2世広場に出る。ここに多くの重要な建築物が集まっている。
広場の北側には13世紀のスヴェティ・ロヴロ(Sv.Lovro)大聖堂があり、入口を飾る名工ラドヴァンによる迫力ある彫刻、ロマネスクとゴシックが混在する聖堂内部の素晴らしい造形物の数々は見逃せない。正面には堂々とした構えの市庁舎、右手には珍しい水色の文字盤の巨大な時計塔がシンボリックに時を告げている。その脇のロッジァのレリーフや木製の天井の装飾も美しい。
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会前のファザード正面の広場さえ確保できないほど、城壁内は面積が限られているので、建物は高く、路地は細くなってくる。その薄暗い路地を彷徨い歩けば、普通の建物の一角に突然聖ニコラ修道院が現れ驚かされる。今も生きた町なので、観光客向けのレストラン、土産物屋、美術品店に混じって、肉屋、本屋、工務店などを見つけることが出来る。
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