時の面影をそのまま残す、貴重な史跡がエグ・モルトの町だ。
しかし貴重な中世の軍港の姿をそのまま保った都市として、有名な観光地となっている。 町の入口と言うより、むしろ要塞と言う感じの6メートルという桁外れの厚さの高い城壁をくぐると、懐かしい田舎のような石畳の古い町並みが広がっている。 町の中心へと続く道の両側はプロヴァンスの産物を扱う土産物街となっており、町の核となるルイ9世の像のあるサン・ルイ広場周辺は、気持ち良いオープンテラスのレストランや様々な露店が囲んでいる。
町を突っ切って反対側の城門から町外に出れば、そこは全く何もない更地になっている。足元に気をつけてみると、何か柔らかくじめじめしている。すぐ先には潟の水面が広がり、塩田の白い塩の山が輝いている。そう、ここは湿地の上に開かれた街なのだ。
に戻って、長方形の城壁をぜひ一周してみよう。一周1.9kmとやや歩きがいがあるが、中世の町と湿地帯の自然とを堪能できる、すばらしいトレッキングコースだ。
所々にある、塔や要塞はちょっと一息入れる日陰でもあり、素晴らしい展望台でもある。町の景色もさることながら、上から眺める湿原の眺めもまた忘れがたい思い出になるだろう。 |