緑 豊かなヴァール県では、地中海の縁まで森と山地が迫っている。
ラ・ガルド・フレネは、サントロペ湾まで僅かの距離にありながら海の気配が皆無の、樫や栗の深い森に覆われた山間の村だ。
民家の黒い石壁に、焼けるような夏の日差しが容赦なく照りつける。点在する中世の小さな教会や礼拝堂を巡って、小さな村を一巡りするのが、唯一のエクスカーションだ。
車が入れない古い村の中心は、多少道幅が広がった程度の狭い広場で、鳩料理の店など山里らしい数軒の小さな食堂が連なっている。
車で山道を数分ほど登った峠から、大きな十字架の建つ山頂の要塞跡までは、水平な山道を歩いて10分ほどだ。小さな盆地に納まった町の全景がすばらしい。
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