ノ巣村として有名なエズの近く、同じ旧モナコ公国領ながら全く違った味わいを見せるのがロクブリュンヌ旧市街だ。
上を見上げると、黒っぽい大岩の上に、中世の城が載っている。モナコ領時代、ロカブルーナ(Rocabruna=暗褐色の岩)と呼ばれたこの村は、まさしく岩の上に築かれている。 先へ進むと、黒ずんだ石壁に赤い瓦屋根が載った、典型的な古い南仏の村の光景が続く。程なく、13世紀のセント・マルゲリート教会前の小広場に出る。濃いピンクの外壁が、古い町並みに映える。小広場に面した食料品店は、この村に実際の生活がある証しでもある。 岩山の上に築いた村の土地は狭く、道路の上に家屋を建てて1階部分をトンネル状に通れるようにしたり、道が岩をくり貫いて作られていたり、様々な工夫がされている。
みへ登ると小広場ウィリアム・イングラムがあり、ここにロクブリュンヌ城の入口がある。山城らしい堅牢で複雑な造りで、歩き回るのも楽しい。 |