港 町の風情に溢れるイシオの町は、都会から隔離されて古きよきギリシアの面影を伝えている。
はるか古代に栄えたスパルタの海の玄関口として長い歴史を持つが、現代は鉄道、高速道路、航路のいずれからも外れた小さな漁港となっている。アテネからスパルタを経由して数時間かけて通う山越えのバスが、唯一の公共交通だ。
海に沿って長く伸びる町並みは、オリーブやワインなど内陸の産物の積出港として程よく潤った様子である。漁港だけあって海の幸で名高く、海岸沿いにタコを干したタヴェルナが点在している。
湾内のクラネ島へは橋を通って歩いて渡れる。ここから見る対岸のイシオの町並みが美しい。また4世紀のローマ劇場、十字軍のパッサバ城などの見所がある。
エーゲ海のキシラ島へは、フェリーが運航されている。
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