"地中海,ギリシア,カルダミリ,マーニ,マニ,kardamili,mani"
ペロポネソス半島南部の入門リゾート
Kardamíli
Καρδαμύλη
カルダミリ
(ギリシア)

テネからペロポネソス半島南部へと伸びる高速道路は、オリーブで有名なカラマタ近郊で終わる。ここからメッシニア湾に沿って南下する海岸線には、ギリシア人たちに人気の手ごろなビーチリゾートが並んでいる。風光明媚な山海に、素朴な中世の小村が、彩りを添える。
 カラマタ市内を抜けると道はいったん高度を上げる。峠を越えると、そこはエグゾ・マーニ(外マーニ)の地だ。素晴らしい海岸線の眺めを楽しみながら九十九折の道をカルダミリへと下っていく。

 カルダミリはほんの小さな漁村で、村を一直線を貫くメインストリートは幹線道路でもあるのだが交通は多くなく、のどかなギリシアの田舎の町並みが続いている。[写真中]
 町中で目ぼしいものと言えば、夜のみ営業の家庭料理がおいしいタヴェルナ「レラス(Lela's)」ぐらいだろう。他に2〜3軒のタヴェルナと数軒のカフェニオンや土産物屋がある程度、昼間はビーチで過ごすしかない。
 Pano Kardamili(パノ−上の−・カルダミリ)の道標に従い、車でダートの道をゆっくり上がっていくと、2〜3分でささやかな城壁と門が現れる。ここがカルダミリ旧市街の入口だ。
 海に向かって村を見下ろす高台が広場になっている。右側には、素朴な彫刻模様のある細長い鐘楼が美しい18世紀初頭の聖スピリドン教会(Ag.Spiridon)[写真下]が、今もって美しい姿を保っている。聖スピリドンはコルフ市の守護聖人だ。
 一方左手の建物は、トゥルパキス・ムルジノス(Troupakis Mourtzinos)一族の城跡だ。ペロポネソス半島がトルコに占領されていた時代にも、この村を居城に独立を守っていた。その城は現在、博物館となって観光客を迎えている。上層階からの教会の鐘楼と海の眺めが素晴らしい。