音 もなく静まりかえったケリア。アノ・プーラの高みに近く、周辺の塔を擁するマーニの村々が、サンギアス山地との間のだだっ広い台地に点在する様子がよく見える。
何もない村の中で唯一のランドマークが、13世紀のアギオス・イオアニス(Agios Ioannis/Αγιος Ιωάννης)だ。その乾ききった台地を密やかに睥睨している。
その外観はパーツとなった様々の石の色を繁栄してモザイクのようで、この教会を特徴づけている。白い大理石をよく見ると丹念に彫刻されており、古代ローマの墓石の再利用であることが分かる。
一つの製作物が壊され、別のものに使われる。ギリシアではごく普通に見られる光景が、ここにまた展開している。
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