"地中海,イタリア,チェルヴォ,チェルボ,cervo"
海と山と太陽に恵まれた理想の町
Cervo
チェルヴォ
(イタリア)♦♦

い砂浜を持つポネンテ(ジェノヴァ西方)の海岸では珍しく、チェルヴォの町は山が直接海に落ち込む傾斜地に作られている。
 山に海岸線が迫っているため、鉄道、国道、高速道路のすべてが町の近くを通過する。そのため、これといった名所がない町ではあるが、手軽に訪ねることができる美しい町として人気があり、訪れる観光客は多い。

 海から眺めるとそれはまさに、こんもり盛り上がりだ彩色のかたまりだ。
 城壁に囲まれた中世都市は、小さな丘の上の狭い土地に密集した建物と、それらを網の目のように繋ぐ路地に縁取られ、垣間見える青いティレニア海の色の対比が美しい。

 町の形に合わせて南北に延びる狭い路地には、日が差し込むので意外と明るい。緩く登りながら、町の最上部の城まで、散策を楽しみたい。
 旧市街の一番奥の城壁の上に中世の小さな城がある。今は店舗かアトリエか何かに使われているようなので、立ち寄ってみよう。

 城壁は、海側と山側に2箇所の入口がある。
 鉄道や国道に近い海岸線から始まる町並みは、いきなり曲がりくねった急な上り坂となる。今は暖色系の美しい町並みが連続しているが、途中で潜る古い石のアーチの先は、中世の城内だ。
 国道から数分の登りで、何とも優美なフォルムと色彩を持つ、サン・ジョヴァンニ教会のテラスに出る。カフェのある小広場は教会を背に青い海を臨む、旧市街一番の溜まり場だ。