ルジェ高原で一段と高い丘の上にある街がマルティーナ・フランカだ。トゥルッリの農家が散在するイトリア谷から見上げる高台にある城壁に囲まれた比較的大きな街だ。
　古いサン・マルティーノをベースにした、免税（フランカ）特権を与えられた中世に新しく開発された町だ。戦略拠点であるこの地に１３世紀にフェデリコ１世が街を建設し、住民を集めるための政策として導入されたものだ。
　それによって街は大いに発展し、裕福な住民たちが17〜18世紀当時流行の、バロック様式の邸宅を次々と建て始めた。
　現在の旧市街の華麗なバロック建築群は、まるで町全体が博物館であるかのように当時の様子をそのままに伝えている。