霧 の町の異名を持つグラサレーマは、標高823M、アンダルシアでは標高の高い方に入る町だ。ローマ、アラブの時代を通じて地域の拠点であったこの町は、アンダルシアでよく使われる厚手の敷物の産地としても知られていた。今世紀に入り極度に衰退し、忘れ去られたようにひっそりとサファルガー山地の谷間に佇んでいる。周囲を自然保護区のコルクの森に囲まれた環境は、芸術家やナチュラリストの集う場所、さらに登山基地としても知られている。鉄で飾ったバルコニーを持つ白い家並み、村内の狭い通りは、典型的なアンダルシアの小村だ。
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