開放感のあるテラスで戴く体にやさしい料理 | ||||||
ラブリアは、イタリア半島の南端の州で、イタリアでも一番田舎らしい地方だ。その山間部の小さな町アルトモンテの端正な姿を眺める素晴らしいテラスを持つレストランが、オテル・バルビエーリだ。名の示す通りホテル併設のレストランなのだが、町一番、それどころか地元の素材へこだわった伝統的な料理を出すレストランとして、州内でも指折りのリストランテと言ってよいだろう。おそらく宿泊客よりゲストの方が多いのではないか。広いタイル敷のテラス席の眺めと開放感は折り紙つきだ。
そうこうするうちに、アンティパスティ(前菜)が運ばれてくるが、これが半端ではない。地元のサラミ、チーズに始まり、土地で取れた様々の野菜、キノコをグリルしたりマリネしたりした料理は、十数種類に及ぶ。サラミ、カラブリア風サラミ(大変辛い)、血のサラミ、トマトのガーリックソース、トウガラシのグリル、ポルペッタ、ペコリーノのようなチーズ、カポナータ、エリンギのグリル(エリンギはこのあたりが原産地)、シメジのマリネ、ヒラタケのマリネ、インゲンのサラダ、ラーペのマリネ、カルチョッフィ(アーティチョーク)のマリネ、ナスのグリル、ぺぺロナータ、ズッキーニとトレヴィーゾのサラダなどが、文字通り所狭しと並べられる。どれも体にやさしい山の恵みを活かした伝統的なレシピばかりだ。 |
ボリュームたっぷりの丁寧な料理 | ||||
に盛られた量があまりに多く、実質的に食べ放題状態だ。どれも素材本来の味が生きている、滅多にお目にかかれない美味しさなのだが、ここで思いっきり食べていては、料理までたどり着けないので注意しよう。
新鮮で質の良い肉なので柔らかくいくらでも食べられるが、ここまで来ると正直これ以上食べる余力がなくなってくる。 ドルチェは満腹のため残念ながら辞退し、甘いデザートワインで済ませたが、添えられた数種類のクッキーやケーキが大皿にたっぷり盛られてきたのには驚いた。手抜きせず良い材料で手間をかけて手作りで作ったものであることはすぐわかる、心に染み渡るような温かみのある味だった。 なお、このレストランはホテルの一部なので宿泊も可能。部屋はシンプルで快適。部屋のテラスからの景色も同様にすばらしい。 |
L'Hotel Barbieri(ロテル・バルビエーリ), --> Altomonte(地中海生活 −Cities)
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