太陽(ソーレ)の断崖(リーパ) | ||||||||||||
岸線まで山が迫る絵のような5つの漁村、チンクエテッレは、今や観光客が押しかける大観光地になった。
ここで紹介するのは、村内の歩いて行ける距離にありながら、文句なく素晴らしい気の利いたリストランテだ。
村の最上部の海に突き出た岩の上に、12世紀の小さな城(カステッロ)がある。眺めの良いこの地点からほど近い、集落最上部の山の斜面にあるのが、リーパ・デル・ソーレだ。
魚とワインから成る伝統的なチンクエテッレの料理を、他の食堂より少しだけ見た目と味にこだわって出してくれる。 入口に張られたスローフード協会の認定シールは伊達ではない。 昔からの土地の料理もあれば、シェフの独創から生まれたオリジナル料理もあり、お客の好みに応じて選ぶことが出来る。 小さな村のリストランテなので、形式ばった感じはない、アットホームな雰囲気だ。 |
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海に開けたテラスで、確かな技術と素材の魚料理を |
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ってすぐの海に開けたテラスは、立体感ある眺めが素晴らしい。
この地域には、緩やかな土地が少ない。陽当りがよいが、作業が難しいほどの急斜面で育ったブドウは、斜面に沿ってモノレールを使って収穫される。 チンクエテッレのDOCは、畑により標高差、日照差、品種差(40%がBosco、残りがvermentino、albarola)があり、そのため生産者の個性が強く出る。全体的には、アンチョビや貝などの魚介類によくあう、甘めでさっぱりとしたワインだ。
海の前菜盛り合わせで頼むと、カルパッチョ、タコ、白身魚のすり身、白身魚のマリネ、ムール貝の合わせて味わうことが出来る。素材の風味を活かしながら臭みを消して程よく味をのせた、繊細な味わいだ。 いくらでも食べたくなるおいしさだが、次の皿へと進まなくてはいけない。
メインは一番確実に旨いのが、魚のオーブン焼きだ。チンクエテッレで取れた活きのいい魚を、コクのあるタジャスカ産オリーブと一緒にシンプルに焼いたものだ。 単純な料理だが、素材と技術でこれほど美味しくなるものかと、驚くこと間違いない。 もちろん、干ダラのブリッダ(リグリア風魚のスープ)、カップン・マーグロ(魚と野菜のサラダ、リグリア風)などの有名な地方料理も揃っている。
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Ripa del Sole(リーパ・デル・ソーレ), --> Riomaggiore(地中海生活 −Cities)
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