街を見下ろす絶景の砦 | ||||
砂漠のようなアンダルシアのうねる高原の標高820メートルの岩山の上に、サンタ・カタリーナ砦がある。
ようやく麓に到達すれば、あとはエンジンをふかして舗装された山道を一路登っていく。 ゲートをくぐった山頂は、砦の一部と見まがうような、パラドールの建物だ。 実は20世紀後半の新しい建物なのだが、景観保護とデザイン性とを考え、城壁と全く同じ作りで建築されているので、その重厚感は中世の城と何ら変わらない。
パラドールから東に続くように、修復されたサンタ・カタリーナ砦が伸びている。 そして、まず玄関に入る前に駐車場一帯のテラスからの、町の眺めに目を奪われずにはいられない。 レセプションで受付を済ませると、向かって右手のロビーを兼ねた小ホールへと進んでいく。
アンティークや騎士の調度品が飾られた、高い天井の作りになっており、まるで古城といった趣きだ。 山頂の地形が東西に長いため、建物も一直線に細長い構造になっている。つまりどの部屋の眺めも素晴らしいのだが、南の山側が特に良く、部屋数としてはテラス付きの南向きの部屋が多い。 北側は町の方向に当たるのだが、山が高く町が足元の方向になるため、恐らく部屋からは見えないだろう。 |
||||
中世のアーキテクチャを生かした設計が醸し出す落ち着き | ||||
壁に木のドアや仕切・手すりをあしらった温かみのある室内で、テラスに出ると一面オリーブの山や険しい岩山の雄大な景色が広がっている。
その先に、レンガをそのまま生かした中世風のレストランがある。 料理は、アンダルシアの要素を取り入れたものではあるが、最近の近隣のパラドールと重なる規格化されたメニューになっている。
ディナーの後は、ホール脇のテラスにあるバールのテーブルで涼んで行きたい。
Parador de Jaén(パラドール・デ・ハエン), |