地中海,航路,船
Ship and Boat  海上交通
 
種類

1. 旅客船・フェリー(水中翼船、高速船、渡し舟などを含む)
2. タクシーボート、チャーター船
3. クルーズ船(個人所有、乗合)

 旅客船・フェリーには、3〜4日程度の長距離航路から5分程度の渡し舟までさまざまなタイプがある。通常長距離航路や国際航路などは事前予約が望ましい。水中翼船、高速船は特にオンシーズンには増便され、かえって飛行機より早いことも。ヴェネチアなどではゴンドラの渡し舟が今でも使われている。

 タクシーボート・チャーター船は感覚的には日本のタクシー料金並みの費用がかかるので、短距離を急いで移動する場合に限られる。また例えばトルコ南部の景勝地、シメナやケコヴァ島など公共交通機関がない場合にも利用価値がある。ベネチア旧市街は車道がないため、ホテルが水路に面していれば空港からタクシーボートを利用するのが断然早い(約8000円)。

 クルーズ船は、大部分が個人所有かレンタル制で、自分で運転する人が多い。ビーチめぐりやアイランドホッピングのエクスカーションには、貸しきりバスツアー的なイメージの乗合クルーズも珍しくない。日本人がイメージする豪華クルーズ船も若干あるが、料金もきわめて高い(まともな待遇を期待するなら数十万円の出費は覚悟)。

 

船旅のポイント

・ スケジュールは季節変動が大きい。夏季のみの航路や冬季に大きく減便する航路もある。特に季節の変わり目(6・7月、9月)にはスケジュールや便数が大きく変わるので注意が必要。
・ 航路については統一された情報がほとんどなく、船会社ごとに調べるしかない。出航する港で調べるのが唯一確実な方法。
・ 夏のエオリエ諸島など、高速船中心の航路は定員に限りがあり、異常に混む時があるので注意。全便満員で予約したホテルに行けないこともある(経験済)。
・ 夏の地中海は穏やかで、波が弱いためあまり揺れない。日差しは強く、気温は最高で40℃を越すこともある。また風の強い日もあり、甲板で過ごすのはつらい。
・ 冬は海が荒れることが多く、覚悟したほうが良い。
・ エーゲ海などのクルーズ船は、一箇所の観光時間が短くせわしない。宿泊ホテルごと移動できるので、体力に自信がない高齢の方には便利。日帰りミニクルーズも見学時間は不十分だが、時間や費用の節約手段と割り切ればお勧めできる。