町の中心アフリカ広場にある、アスンシオン聖マリア大聖堂（カテドラル）を起点に、町を歩いてみましょう。

　少し西に向かうと、すぐサンフェリペ王の城壁が現れます。島の上の旧市街と大陸との間はまるでお堀のように城壁で隔てられているのがわかります。

　スペインは北アフリカに広大な領土を有していましたが、今はそのほとんどが失われました。このセウタが一度も外国の手に渡ることなく保持できたのは、まさにこの堀のお陰といえるでしょう。

　町の建物は比較的新しく、一見ごく普通のスペイン風の市街地ですが、 イスラム風の服装をしたモロッコ人がたまに見られます。

　１０世紀のアラブ建築を模して作られたドラゴンの家や、バロック様式のサン・フランチェスコ教会、またこの付近には中世に一大勢力を築いたユダヤ人のシナゴーグが残っています。

　旧市街の中ほどにある、ロス・レイエス広場周辺には、セウタ旧市街の中でも趣のある建物が多く並んでいます。

　意外なことに教会の広場に面した側面は、光と影が美しい水の流れるアラブ風の装飾になっており、広場に彩りを添えています。