さらに町に色取りを添えるのが、色鮮やかな果物や野菜、手書きの飾り皿、そしてシチリアのお菓子です。
　ももに小さい梨、トマト、ピーマン、ブドウ、メロン、どれを取っても、かじりつきたくなるような鮮やかな色をしています。

　またシチリア東部は特にギリシアの影響を強く残しているせいか、どのお菓子も相当に甘く、しかもおいしいのです。
　これはローストしたアーモンドに黒砂糖のキャンデーを絡めたカリッと香ばしいお菓子で、いくらでも食べられます。

　ショーケースの中段はヌガーに似ているナッツ入りの甘い砂糖菓子トッローネ、一番下の果物と見まがうような細工菓子はフルッタ・デッラ・マルトラーナで、特産のアーモンドペーストと砂糖とを固めて色をつけたものです。

　町の外側をなぞるように続くVia Romaは、人通りも少なく海の見える静かな散歩道です。
　高さ２００ｍのがけの下には、国道１１４号と鉄道の駅が見え、険しい海岸線はタオルミーナ岬へと続きます。この岬にはホテル「カポ・タオルミーナ」があり、岬の先端には映画「グラン・ブルー」の舞台となったレストランとプールとがあります。

　４月９日広場の下を通り、公園を通り抜けさらに進むと、ベルヴェデーレという展望台があり、ここからの眺めもまたすばらしいものがあります。
　眼下にはタオルミーナの青い海と美しいビーチが広がっています。ケーブルカーでビーチへと下り、海辺で１日をおくるのもポピュラーな過ごし方です。