名 前とは逆に、ヴェリ(大きな)・ロシーニは、隣町のマリ(小さな)・ロシーニより遥かに小さく静かなリゾートだ。
ヴェリ・ロシーニは、この島で最初の港町で、マリ・ロシーニの兄貴分に当たる町だった。マリ・ロシーニが発展した今その地位は逆転したが、逆にマリ・ロシーニの良さをそのままお手ごろサイズに凝縮した、静かなリゾートライフを好む人達にうってつけの場所となった。小さな町なので、どのホテルへも歩いて行けるのも良い。
入り組んだ海岸線に続く松林の入江奥に広がる人口1000人弱の小さな港は、岸壁に沿って歩いても5分ほどのサイズだ。ヴェネチア時代の塔と、鮮やかなピンク色をした港の入口で守るように建つ15世紀の地区教会が主なモニュメントだ。
町の裏手には、トレッキングにぴったりの丘が連なる。グルゴシュチャック山(Grgoćak、242M)に登るとイロヴィック(Ilovik)、シルバ(Silba)など、沖合いの小さな島々への展望が広がる。
夜になると、日中を海で過ごしたリゾート客で小さな港はごった返す。岸壁の先端に並ぶレストランのテーブルについて、波の音を伴奏にブロデット(クロアチア風魚介の煮込み)を味わいたい。
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