"地中海,レストラン,ギリシア,ザキンソス,ザキントス,カンビ,スタヴロス,クロス,kambi,kampi,stavros,cross"
雄大な夕日を望む絶好のテラス
Stavrós
Σταυρός
スタヴロス
(カンビ −ギリシア)
イオニア海を望む絶景のタヴェルナ

断崖絶壁に建つタヴェルナ

ーシャンビューを誇るレストランは数多いが、ここタヴェルナ・スタヴロスの景色は本当に最高だ。
 場所は、ザキントス島の小さな村カンビの外れ、シーザという小山の、まさに頂上。そこから見下ろす崖になって海に落ち込む緑の海岸線に雄大に広がるイオニア海、そして遮るものが何もない沈み行く夏の夕日を眺めながらのテラスでの食事。丘の上の展望台がそのままアウトドアのレストランになっていると言えば分かりやすいだろう。

冷えた地ワインで乾杯

 ここで出されるのは、全く気取りがないが、しかし本格的な美味しい食堂(タヴェルナ)料理だ。席を立って夕暮れの海を眺めながら、スブラキをほお張るのも楽しいに違いない。
 スタヴロスとは、英語でクロス(十字架)のこと。そう、店のすぐ隣に戦没者記念碑の巨大な十字架が建っており、それにちなんで付けられている。遥か遠くから店を目指して行くときの良い目印だ。
 山頂から傾斜に沿って段々畑のように敷地が整備されており、どの段でも海際の席をキープすれば、確実に夕日が楽しめる。旅客船の船首のように、海側に突き出したテラスが一番の人気だ。

息を呑む夕日の美しさ

 ギリシアの夏の夕暮れは遅く、午後8時〜9時頃だ。団体の予約さえ入っていなければ、午後7時半〜8時に行けばよい席が確保できる。よく冷えた白の地ワインをお供に日没を待とう。やや褐色がかった味の濃い素朴な味わいだ。
 その瞬間には、全員がフェンス際に集まって、気の置けない同士の穏やかな会話の中で時が流れていく。皆の顔が陽に赤く染まっている。

前菜は手作りの田舎料理(左:ズッキーニのコロッケ、右:揚げナス)


エビのグリル

カジキマグロのスブラキ


黄昏を迎えたテラスは、やがて漆黒の闇に飲み込まれていく

 一見、観光用のカフェのような無機的な雰囲気だが、料理は家庭的な田舎のタヴェルナの味だ。ここを切り盛りしているのは、ジョイア家の一族。手作りのズッキーニのコロッケ、揚げナスでスタートし、メインにはシンプルなグリルか煮込みを注文したい。
 ドルマーデスやムサカなどの伝統的なメニューも、洗練されてはいないが温かみのある味わいだ。


Stavrós/Σταυρός(スタヴロス),
Kambί, Zákynthos, Greece., (-->地図48
Tel: +30 695 48481,
店舗URL: http://www.zakynthos-net.gr/stavros/index.htm
紹介URL:
営業時間: 昼、夜
休日: 無休
カード不可,
港および空港があるザキンソス市から、細い網の目のような地方道を注意深く辿りマヘラゾ(Macherádo/Μαχειράδο)へ達する。ここから一気に高度を上げ山上の村落を縫い、エグゾホーラ(Exo Chóra/Εξο Χώρα)へ。分岐に従い約3km下ると小さなカンビの村に入る。大きな十字架に向かって丘に登ると、タヴェルナはその頂上にある。店のことを尋ねるなら、英語で"the Cross"(クロス)と言った方が通りがよいかもしれない。ザキンソスから30km。

2006.11.5掲載