西 側が崖となって海に落ち込むザキントス島の高台にある小さな村カンビは、夕日を眺める村として知られている。
山稜に点在する小さな村を結ぶ道路から崖に向かって下った行き止まりにある僅か数十戸の村に、料理の美味しい気の利いたレストランだけでも3軒はあるのには訳がある。
村はずれにシーザ(Schiza/Σχίζα)という小山がある。その頂きに聳える白い大きな十字架は、1946〜1949年にかけて、第二次大戦でのドイツによる占領以上に熾烈な戦いとなったギシリア内戦の戦死者を記憶にとどめるために建てられたものだ。十字架の脇のその名も「クロス」というレストランは、息を呑むような断崖から沈む夕日を眺める絶景のポイントだ。団体客の予約さえなければ、日入りの少し前に行けば十分良い席が確保できる。
オリーブの木に囲まれたヴィラを借りて過ごせは、最高のスロー・ヴァケーションとなる。
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